2024/08/20(火)
裁判所差し押さえ物件を購入するメリットとデメリットを徹底解説!
裁判所差し押さえ物件、通称「競売物件」は、債務者が借金を返済できず、裁判所が差し押さえた物件のことです。
一般の物件とは異なる特徴を持つため、購入を検討する際には、メリットとデメリットをしっかりと理解しておくことが重要です。
この記事では、競売物件に興味があるけど、実際に購入するかどうか迷っている方のために、競売物件のメリットとデメリットを徹底解説します。
□裁判所差し押さえ物件とは?
1:競売物件の成り立ち
競売物件は、債務者が借金を返済できず、裁判所が差し押さえ、競売という入札方式で売却される物件のことです。
債務者は、住宅ローンや事業資金などの借金を返済できなくなった場合、裁判所から差し押さえの申し立てを受け、最終的に競売にかけられます。
2:競売物件の特徴
競売物件は、一般の物件とは異なる特徴を持つため、購入を検討する際には注意が必要です。
・内覧ができない場合が多い
競売物件は、基本的に内覧することができません。そのため、物件の状況を写真や資料から判断する必要があります。
・瑕疵担保責任がない
一般の物件では、購入後に欠陥が見つかった場合、売主が責任を負う瑕疵担保責任がありますが、競売物件ではこの責任がありません。
・引き渡し義務がない
競売物件は、物件の所有権のみが移転し、占有者の立ち退きや物件内の残置物の処理は購入者の責任となります。
・入札しても購入できない可能性がある
競売は、入札によって落札者が決まります。そのため、入札したとしても、より高額の入札があれば、購入することはできません。
□裁判所差し押さえ物件のメリット
競売物件は、一般の物件よりも安く購入できるなど、魅力的なメリットがあります。
1:物件を安く購入できる
競売物件は、一般の物件よりも安く購入できる可能性が高いです。
これは、競売物件の購入者が、購入後の諸費用を負担する必要があるため、評価額が低く設定されているためです。
・物件の評価額が低くなる理由
競売物件は、債務者が借金を返済できず、裁判所が差し押さえた物件であり、市場価値よりも低い評価額で売却されることが多いです。
これは、競売物件の購入者が、購入後の物件にまつわる諸費用を負担しなければならないことを考慮して、評価額が低く設定されているからです。
2:多様な物件が売り出される
競売物件は、一般の物件では流通しにくいような特殊な物件も売り出される場合があります。
・市場に出回らない物件
一般の不動産市場では、立地の特殊性や建物の特殊性からなかなか流通しないような物件も、競売にかけられることがあります。
例えば、築年数が古い物件、用途制限のある物件、土地の形が複雑な物件などが挙げられます。
・競売物件を活用するメリット
このような物件は、一般市場では購入しづらいですが、競売物件であれば、比較的安く購入できる可能性があります。
そのため、競売物件は、一般の不動産市場では入手しにくい物件を探している人にとって、有効な選択肢となります。
3:権利関係の手続きが簡単
競売物件は、裁判所から購入するため、所有権の移転登記や抵当権の抹消登記などの権利関係の手続きを裁判所と進めることができます。
そのため、一般の物件よりも手続き処理の負担が小さくなります。
□裁判所差し押さえ物件のデメリット
競売物件には、物件の情報が限られる、入札期間が短いなど、注意すべきデメリットも存在します。
1:物件の情報が限られる
競売物件は、一般の物件のように、自由に内覧したり、詳細な情報を入手したりすることができません。
物件の情報は、裁判所が作成する「三点セット」と呼ばれる資料を参考にすることになります。
三点セットは、「物件明細書」、「現況調査報告書」、「評価書」の3つの資料で構成されています。
三点セットは、競売物件に関する基本的な情報を提供しますが、物件の詳細な情報は含まれていません。
そのため、実際に物件を見る前に、物件の状況を正確に把握することは難しいです。
2:入札期間が限られている
競売物件の入札は、決められた期間内に行う必要があります。
入札期間は、一般的に1週間から1ヶ月程度で、その間に物件の情報収集や入札額の決定を行う必要があります。
入札期間は限られているため、物件の情報収集や入札額の決定を短期間で行う必要があります。
物件の状況を十分に把握できないまま、入札を行うことになり、リスクが高いと言えるでしょう。
3:引き渡し義務がない
競売物件は、物件の所有権が移転しても、占有者から物件を引き渡してもらう義務はありません。
競売物件に、債務者や賃借人などの占有者がいる場合、購入者が立ち退きを求める必要があります。
また、物件内に残置物がある場合、購入者が処理する必要があります。
4:瑕疵担保責任がない
競売物件は、購入後に欠陥が見つかった場合、売主が責任を負う瑕疵担保責任がありません。
・物件の欠陥リスク
競売物件は、内覧できないため、物件に欠陥がある可能性があります。
・修繕費用の負担
購入後に欠陥が見つかった場合、修繕費用は購入者が負担することになります。
5:入札しても購入できない可能性がある
競売は、入札によって落札者が決まります。
そのため、入札したとしても、より高額の入札があれば、購入することはできません。
□まとめ
裁判所差し押さえ物件、つまり競売物件は、一般の物件よりも安く購入できる可能性がある一方で、物件の情報が限られる、入札期間が短いなど、注意すべきデメリットも存在します。
競売物件の購入を検討する際は、メリットとデメリットをしっかりと理解し、物件の情報収集を徹底して行い、慎重な判断をすることが重要です。
浜松市周辺で家の購入を検討している方は、ぜひ当社までご相談ください。